2021年4月15日 (木)

magician CULL・クリエーター 山崎真孝 の発表作品、著述一覧

わたしが、今までに、書籍、雑誌、解説文、ネットに書いた、論評とオリジナル作品の一覧です。 一応、’21.4.現在までの

すべてが書かれています。 ご興味ある方は、ダウンロードしてチェックしてみてください。

 

なお、YouTube等に動画をアップしてある作品に関しては、QRコードも添付してありますので、スマホで簡単にアクセスできます。

 

ダウンロード - e799bae8a1a8e4bd9ce59381e383bbe89197e4bd9c.xlsx

 

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2020年11月 2日 (月)

“Fantastic” の話し

 


ちなみに、このシリーズで海外で販売されたのは・・・
沢さんの “Walt Disney World”、厚川昌男の “Twin Tubes” “I’m a Magicia” “Silk & Wand”、菅原茂の “Color-Changing Bead”、加藤英夫の “Melting Loop”

Fantasticは日本でも販売されて600円だったので買ってました。

ただ販売当時10歳なので、まだマジック始めておらず、どのタイミングで購入したのか記憶が有りません。 

現象はマッチ箱のデザインが何度も変化するもので、かなり技術が必要なので、ほぼ『お蔵入り』してました。 

最近無理のないハンドリングを思いついたので、その機会にリニューアルさせました。当然とうの昔に販売は終わっており、オリジナル実物の表面が汚れていたので、一旦スキャンし、画像修正。そして箱ごと作り直しました。作ってみると、結構細かい寸法が大切で、結局昨日から三箱分作り直して、なんとか完成。嬉しい😆 

そして、制作過程では脳がフル回転し、色々なアイディアが浮かび、手順も現象も変わりました。
Youtubeにアップしました。

https://www.youtube.com/watch?v=wikX16ovyZ4&fbclid=IwAR2OOkM_iAAmzqrvL5eiDloenW9i4LTDLe5AMdJmvn8p1eXUnbuHSrIwRqg&app=desktop

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2019年12月11日 (水)

『Cannibal PANIC』

久々にオリジナルマジックの動画をYoutubeにアップしました。

これは、有名なカードマジックの現象 “Cannibal Card” にクライマックスをつけたものです。

大阪奇術愛好会・IBM大阪リングの機関誌 『スベンガリ The SVENGALI』No.24,p.40 に解説文があります。

ご存じの通り、カニバル・カードは4枚のカードに挟まれたカードが次々に消えてゆく現象で、4枚のカードが『食人族』であるという設定で、食べられて消えてゆくカードは『宣教師』であるという怖いお話でした。 

楽しい現象なので、世界中のマジシャンが独自の方法を開発し、多くの発表がなされています。 わたしも、好きな奇術なので、本などでこの現象を目にすると、一度は練習するのですが、中々レパートリー入りさせる気になるものはありませんでした。そんな中、松田道弘氏の方法はかなり気に入って、自分の好みの方法に変えて演じていました。(“Overlap Cannibal” シックなカードマジック、東京堂出版、p.158)

大変考えられたよく出来た手順で、十分に受けるし、不思議がられるものです。しかし、わたしの悪い癖で、どうしても『パンチのあるオチ』が欲しくなるのです。「数枚のカードが消えるだけなんて、ショボい」と思う心が・・・   こう考える人は勿論多く、色々なクライマックスがあります。多くは「消えた3枚が別の場所から出てくる」というもの。 しかし、消える美しさを強調した現象において、最終的に出てくれば「一旦上手に隠していただけです」と表明しているようなものだと思うのです。 他にもいくつかのクライマックスが発表されていますが、消える現象と関連性がなかったり、英語のギャグで終わったり、どうにも食指が動きません。 

「食人族のカードが他のカードを数枚食べる」という現象の流れで普通に考えられるのは「他のカードも全部食べてしまう」というクライマックスが自然に思え、上手くいけば強烈なものとなるだろう、と考えこの作品を作りました。なぜか、このようなクライマックスを行っている人は観たことがないのです。

このクライマックスに取りかかったのは5年ほど前ですが、ずっと納得できず、色々なアイディアを導入し、何度も方法が変わっていきました。

動画にアップしている方法が最新版で、スベンガリの解説とほぼ同じです。 重要な工夫は、クライマックス向けて普通は『1つの原理』を利用するものですが、ここでは『異なる2つの原理』を導入し印象を強化しています。

当店 Magi-CULL Sunday でも演じてるのですが、いつもカウンター内でお見せしています。動画撮影では、カウンター下が怪しく見えると考え椅子の上で演じています。店ではそうするのが邪魔くさいので、カウンター越しに披露しているのですが、自分の動画を見直して、絶対客席まで出て行って、椅子の上で演じた方が効果的であることに改めて気付きました(^_^;

https://www.youtube.com/watch?v=-7f4E-FIQ08&t=2s

 

 

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2018年2月27日 (火)

“Midas Bar”

しばらく、YouTubeに動画をアップしていなかったのですが、久々にアップ。

今冬、金沢は酷い積雪で、当店Magi・CULL Sundayも閑古鳥すら鳴かないような静けさで、その危機感から、春に悪い流れを断ち切るべく、ご来店お誘いメールを単なる文章だけでなく、動画を添付するアイディアを思いつき、それにうってつけのものを考えました。

ポイントは 

①短時間で観終わるもの。 これはとても大切です。実際、YouTubeまで飛んで確認して貰える率は意外と低く、ましてや、1分超える場合、途中で切られることが多いもの。 

②視覚効果が高いもの。 ネット動画でのメンタルマジックなどは、本当に伝わりにくいし、どれだけ不思議でも、サクラを使えば簡単にできるものばかり。やはり、動画は視覚効果で勝負。 

③オリジナリティーの強いもの。 勿論一般客にとってではありますが、あまり観たことがない現象の方が、断然キャッチーです。

というわけで、色々悩み、店ではほとんどやっていない、古典的名作“Scotty York's Gold Finger”を題材に決めました。 わたしが愛用しているハンドリングは、原案からかなりシンプルに変え、しかし、角度に強く、テーブルホップで利用できる、実用性の高いものです。しかし、視覚的効果が高いものではありません。

そこで、動画向けに、すべての方法を変更しました。

現象は・・・黒い財布の中の4枚の銀貨が、次々に金貨に変わり、財布も金色に変わる。

まず、1枚目の変化は、古典的な“Double X”ですが、これは依然、一般のお客さんには強烈なインパクトを放ちます。その上簡単。 

続けざまに、同じ手法で3枚変えられれば凄いのですが、実際困難な上、同じことの繰り返しは冗長になりがちなので、ここは一気に変化させることに。 最初、Coin Cripによる処理を考えました。勿論、それはそれで良い手なのですが、どうやっても拳に3枚押し込むような、ある意味「ダサい」動きが必要です。全体の流れとして、どうしても淀んでしまいます。そこで、全く違った手法による処理を思いつきました。すなわち、Maginetic Coinsの使用です。それほど使用されないものではありますが、非常に応用範囲が高いものだと思います。実際、今回の作品にはバッチリフィットしてると思います。ほとんど無駄な動きなしで、3枚を一気に変化させることが可能になります。

そして、財布の変化。これも、視覚的効果を狙って、なるべく隠さず一瞬で変わるものを選びたい。そこで、今回は思いついた方法を全部動画撮影し、検討してみたのです。鏡に映して見るより、ずっと客観的に判断できるのが不思議な所です。しかし、どれも気にくわなかった。どうも、現象のフィット感が薄い。コインはすべて「金の棒でタップすると変化する」という演出だったのに、撮影した方法はどれも、棒は脇役で、魔法を掛けているようには見えなかったのです。 そこで、根本から考えを改め、「棒でタップしたら変わった」という風に見える方法を導入することに決めました。 そこで出来上ったのはこれでした。 あまり、見ない手法だと思いますし、他にも応用の効くものです。

マジックバーのコインのルーティーンにも追加できそうです。 少し楽しい(^_^)

ちなみに、題名の“Midas”は「触れるものすべてを金に変えたミダス王」の伝説にちなんでいます。

Midas Barhttps://www.youtube.com/watch?v=vR3V247dzac

 

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2018年2月 2日 (金)

Marshmallows その後

マジックバー Magi・CULL Sunday を始めてから、一番多くクライマックスとして演じているのが、このマシュマロのマジックです。 http://cullblog.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/marshmallows.html

考案したのはそれよりかなり前なので、愛用期間は長いのですが、バーを始めてからは、ほぼ毎週やっているので、演技回数はかなり増えました。

数年前のIBM発表会でも演じ、雑誌スベンガリにも方法の詳細を発表しました。 このマジックの元となっているアイディアの一部は、根尾昌史氏のヨーグルトカップを使ったチョップカップであり、丁度発表会に根尾先生もお客様としていらっしゃいました。 演技後先生から「ブログを見てて、気になってた」と声を掛けていただき感激しました。

長年やっているので、以前ここで書いたプロットにも多少変化があります。現在主に行っている方法も、スベンガリに発表したものと違いますし、それ以前に東京のJapanCupのガラショーで演じたものは、それはそれで凝ったものでした。

現在このマジックには、マシュマロ、マフィン、大きなマシュマロ、小粒なマシュマロ、そしてカフェオレが出演します。そして、そのすべてが『本物』です。 うちのバーはカウンターが狭く、出現するポジションは、マジシャンよりもお客様寄りのため(なのか、私のキャラクターのためなのか・・・)、出現したマシュマロやマフィンがいきなり食べられることもままあります。恐ろしい『ライブ感』です。 そういった意味でも、本物であることが大変重要です。

マシュマロは想像以上に日持ちがするものですが、カフェオレは消耗品で毎回準備が必要です。しかし、マウントレーニアを使用している限り、どこのコンビニでも容易に入手可能です。問題は『マフィン』。

以前、近所のセブンイレブンにあったので、そこで購入していたのですが、入らなくなり、おばちゃんに「もう扱わないのですか?」と尋ねると「二度と入りません」と何故かきつい調子で(涙) そこから、探し求める旅が・・・ しばらくすると、もっと近くのサークルKがサンクスと合併し、無印良品が入るようになり、マフィンも売られ、以前より入手容易に。それが数年続き、ついに、その店舗から姿を消し・・・ 車で10数分行ったコンビニで売ってるのを見つけ購入するも、常時あるわけでなく、時々寄っては、あるときにゲット。そして、そこからも姿を消し・・・ 金沢の無印良品は以前、竪町という中心街に2階建ての一店舗があったのですが、今は駅前のフォーラスというビル内だけで、駅までマフィンのためにしばらく通っていたのです。ところが、数ヶ月前に、そこからも消え・・・・

もう、マシュマロをやめるか、別のクライマックスにするか、という判断を迫られる状況に。丁度良い大きさの『栗まんじゅう』もみつけたのですが、こっちも滅多に売っておらず、結局やり続けるには『マフィンを自分で焼く』という選択枝だけに・・・

しかし、カップに丁度入る大きさの『マフィン型』がなく、そして、簡単に焼くための生地のレシピの検討も必要で、ここ1ヶ月で数十個のマフィンを夜な夜な作成。

そうこうしてるうちに、近所の100円ショップに、2個で100円のマフィンが!! とりあえず、しばらくはこれで。でも、100円ショップって商品しょっちゅう代わるので、やはり自作のラインを確実なものにせねば

・・・・・と、色々苦労がある、という話でした(^_^;

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2017年6月 6日 (火)

“Pip-Eater”

この作品は、Tommy Wonderの “The Pip-eating Spider” (The Book of Wonder p.157)が原案です。 

原案は、ティッシュペーパーを丸めて、糸をつけたものを「トランプのマークを食べる蜘蛛」だと言い、手首にぶら下げ、1枚のダイヤの10の表面に蜘蛛をこすると、徐々にマークが減っていく。最終的にブランクとなり、ティッシュペーパー(蜘蛛)を開くと、中からマークが出てくる、と言うもの。

見たこともない現象であり、現象自体は1枚のカードの多重変化に過ぎないが、テーマが一貫しているので、わかりやすいし、演出がキュートであり、非常に惹かれました。 しかし、実際の手法は、ブランクに『ハーフ・ヒンジド・カード』という感じのギミックを使用し、1枚のカードにそれを挟み込んで、多重変化を可能とし、更に、大きさが半分なので、最終的に処理もしやすくなってはいますが、どうしても「手で一部隠している感」がつきまとい、この現象にここまで複雑なことをする必要があるのか?という疑問が湧きました。 最後の、ティッシュペーパーを開くと、ピップが出てくる部分も、オチとしては大して面白くもないし、不思議さはゼロ、そして、開いて出してくる作業も地味でダサい。

現象が魅力的な分、もったいなく感じ、2005年から、色々方法を考え始めました。改良点は変化時カードの全面が見せられること、食べる虫を紙玉ではなく、もっと見栄えの良い、あるいは真実味のあるものにすること、そして、最後のオチは、もう少し不思議さを出すこと。

つい先日まで、「虫と称する物体に糸をつけて、カードにぶら下げ、カード表面をブラブラさせるとカードのピップが減る」という原案現象に魅力があり、それを採用していました。そして、最後のオチのために、少々無理のある方法をとっていました。 元に戻すための方法として、デックに一度も近づけずに一気に解決する方法に変更し、そうすると、機構的にカードに虫をぶら下げるのが困難となりました。(原案通り、手首にぶら下げても良いのですが・・・)  そこで、虫から、もう少し大きめの生き物に変え、テーブルに置いた状態でカードをこすりつけることにしました。 少し前から別のマジックに使っている「ミンクの毛玉」が見た目も可愛く、生き物らしいので、これを使うことに。そして、ピップは動物から排泄された感を出す演出とし、最後はブランクにピップが戻る、という考えられる中で一番フィットするオチに。(大してオチてはいないが・・・)

一応、現時点である程度納得している手順ですが、、まだまだ改良の余地はあると思います。しかし、現象がキュートであり、そこにそれほどの不思議さを強調する必要があるのか、というバランスもあり、しばらくこの手順を使用し、検討することに。 

YouTube動画   

https://www.youtube.com/watch?v=OJ1AB0Pilwc

 

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2017年3月 7日 (火)

Silent Twilight

鏡を使った Paul Harris' Twilight の現象が好きで、大学時代練習していました。原案はハーフダラーをひっくり返すと鏡の後ろのコインもひっくり返ってる、などの実に地味で伝わりにくい現象。日本人にとって見慣れないコインの表裏など認識できる訳もなく、違う種類のコインでやった方が良いことはすぐに思いつきました。

地味な上にクライマックスを欠いた手順だったのですが、Daniel Crossが最後に4枚になる方法を追加しました。 これはそれまでのストーリーとフィットしており良いオチですが、最後にぐちゃっと掴み取ると4枚あった、という風なあまり美しくない方法でした。 折角ならそれまでの「鏡をどけると静かに現象が起こっている」という流れで4枚出現させたい、と思って作ったのが元となる作品です。ここで音もなく現れるので“Silent Twilight”です。  この手順は、コインマジックとしては珍しく、手順中一度もコインマジックに付き物の、コインどうしが当たる音、というものが一切起こらない静かなところも売りの一つです。

これで何年も演じ、受けていたのですが、それでもパンチに欠けると思い出し、更に強力なものにするには・・・と考え、このクライマックスに至りました。 ジャンボコインなど出す手順がありますが、唐突すぎるし、ストーリーの流れに一番フィットして強烈な印象を与えるとすると、この現象しかないと思います。 音なしで沢山のコインが重ならず綺麗に並んで出現することを目指し、色々な方法を試しました。 最初に思いついたのは、コインの片面に布テープを貼り、音がしないようにして、全部を糸でつないで重ねておき、一気に引っ張ると音なしで綺麗に並ぶ、というものでした。簡単で力技ですが、出し終わったあと、片付けが大変です。それと比較すると、現在の方法はかなり改良され洗練されたと思います。

まだまだ改良の余地はありますが、現時点でまぁまぁの到達点にあると思っています。

ただし、この奇術、鏡の像が見えないと面白くないので、正面2人のお客さんにしか対応出来ない、超クロースアップなため、Magi・CULL Sundayでは殆ど登場しません(^_^;)

https://www.youtube.com/watch?v=JYavrlBmAkw

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2014年5月14日 (水)

『作品の再考』

5月11日に、私の加盟するInternational Brotherhood of Magicians Osaka ring・大阪奇術愛好会の発表会があり出演いたしました。 この会は、ベテラン、有名な奇術の研究家ばかりで、発表会もクオリティーが高いので有名です。なんといっても、普通『発表会』と称するショーを行う場合、出演者間の演目が重ならないよう、事前に「ネタ合わせ」という調整が行われるのが常識ですが、この会の発表会において、そのようなことが行われたことは1度もありません。 というのも、全員のオリジナリティーが高すぎて、例え、同じ現象でかぶったとしても、全然方法は違い、逆に対比が面白くなる・・・という状況。

さて、私のこの日の演目は Egg Bag with Multiple Climax http://cullblog.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/egg_bag_with_mu.html  Marshmallows  http://cullblog.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/marshmallows.html の2つでした。

ブログ内の記載は以前のものなので、手法も演出もかなり変わってしまっていますが、大筋では同じです。

“Marshmallows”の方は、この会が出している雑誌スベンガリに解説も書きました。ご興味ある方はマジックショップ等を通してご購入ください。 

この作品は現在大阪医大の整形の教授であり、優秀な奇術研究家でパフォーマーでもある根尾昌志氏の『ヨーグルト』という傑作のアイディアをお借りしているので、丁度会場にいらっしゃったのでお礼を述べると、根尾先生、このブログをチェックされているとのことで、とても嬉しく感じました。

さて本題は、“Egg Bag”の方です。 『袋玉子』という奇術には幾つかのクライマックスがあります。私自身、実際に普段使っているのは、ウイスキーの入ったショットグラスが出てくるものです。しかし、このクライマックス、液体が出るので驚きも大きく、受けるのですが、ストーリー的にあまり意味がありません。驚かせているだけ・・・というきらいが。 クライマックスにおける私の結論は『一気に大量生産』です。 ストーリーのフィット感、驚きを考えるとこれに勝るものはないと思っています。

そして、以前からこのクライマックスに取り組み、資料も集め、演じても来ました。このブログに書いてある方法は初期のもので、これをJapan Cupのガラショーで演じたとき、ヒロ・サカイ氏の指摘で、この方法の大きな弱点に気付き、放棄したのです。 その後、全く違った方法で演じていたのです。そして、まずまず安定しているので、これを愛用していたので、今回の発表会でも使用し、ほぼ好評を得、宮中桂かん氏からもお褒めの言葉をいただいたのですが・・・演じながら、長年の違和感に気付いたのです。 『玉子の出方がスムーズじゃない!』

最初に考えた方法は9個の玉子が、小さな袋から次々に出るものでしたが、この1つづつ手で取り出す演技がだれるのです。 できれば一気にたくさん出た方が受ける。その考えで、現在の方法に到達したのですが、実際、このギミックでは、絞り出すようにしないと全部出てこない。本来、ダダーっと出てくるクライマックスを目指して作ったはずなのに、目的を果たしていないのです。 ところが、自分で作った奇術というものは変な愛着があり、謂わば「自分の娘が美人かどうか、冷静に判断できない」というような心理が働いているようで、今回の発表会で演じるまで、その部分に目をつぶっていたようなのです。

専門家が大挙して見に来るという、この異常な発表会の緊張の中、演じることで、自分の中で、誰からも言われることなく、冷静に見つめ直すことができたようです。

帰宅道中、そのことを少し考え直し、昨夜、突如アイディアがひらめき、早速、ギミックを一から作り直し、試してみると、ずっといい感じに『ダダー』と玉子が溢れ出ます。

しかし、まだ納得できず、今朝更にひらめき、早朝、作成したギミックをほどき、一部デザインを変更すると、さらに『ダダー』(笑) 

こういうことは、頭だけで考えていてもなかなか先に進まない面がありますが、手を動かし続けるだけでもゴールには至りません。両方の作用が上手く働きあってアイディアが実現されます。 しかし、それだけではBreak Throughを起こすことは少なく、何かのきっかけがあって、往々にして、今まで固執していた方法を一旦全て捨てることで、それを迎えることができることが多いようです。 そういった面で、実際に一番大切なことは『完成したと思わず、しつこくこだわり続けること』に限ると思います。 『準備しているものだけに、偶然は訪れる』の諺の通りに・・・

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2013年2月13日 (水)

Frame

Wp_000027 一昨年末、道具の整理をしている時に、中学時代に地元の伝説のマジックショップ『東陽マジック』で購入した『あるもの』を見つけました。 これはオーナー・加藤先生に見せていただいたとき、強烈な現象に一瞬で心を奪われ、確か3000円ほどでしたが、すぐ購入しました。 

現象は・・・ アクリル製の小さな写真立ての前に黒い箱を置きます。トランプを1枚選び箱に入れ、蓋をして上に綿の乗せます。火をつけると閃光を放ち、空だった額の中に選んだトランプが現れ、当然箱はカラ。 

トランプが現れる様子が素晴らしく、道具もすぐ手渡され、特に仕掛けもない。実は、この道具、コイン5枚を出現させることもできるお得感も(笑)  

しかし、昨年までバーでマジックを演じていたので、その店で使うには、道具のデザインが安っぽくで、大人が扱う道具としては納得できなかったので、年末の休みを使って全て木製に作り直したのです。 道具作成過程で、色々とアイディアが浮かび、方法もどんどん変化しました。 こうして、昨年初めから、頻繁にお客さんに披露し、かなり好評でした。 

現象は・・・ ヨーロッパの色々な『塔』の銅版画の束を取り出し、1枚選んでもらう。 細かく破り、(写真中央左の)魔法のランプの中に詰める。これを小さな写真立て(写真上左側)の前に置き、ランプの口に火をつけると閃光を放ち、額の中に先ほどの版画が現れる。 ところが、コーナーが欠けている。ランプを開けると、そのコーナーが残っている。額から絵を取り出し、コーナーを揃えると、くっついて1枚の版画に復活する。

今年の2月に所属している奇術団体・IBM大阪リングの発表会への出演依頼があったのですが、この会は一筋縄では行かない観客揃い。 というわけで、このネタを、かなり変更して演じました。 

まず、会場が広いので、大きさを倍ほどに。(写真右) 魔法のランプが小さいので写真のランプ右に見える、100年ほど前の『真鍮製嗅ぎたばこ入れ』を使用。 「塔の銅版画」という地味なものから、世界の遺跡のカラー写真にして、大きく見やすくしました。 額に現れるためのシステムも根本から変更し、そして、現象も2段階にしました。 即ち、1回復活し、もう1回別の写真で同じことを繰り返すが、今回はコーナーが欠けており、最終的に1枚にくっついて完全復活する。

かなり道具立てが複雑なことと、2段階にすることで手順は煩雑になりましたが、狙った効果が発揮できたようで、会場のベテランマジシャンの方々から好評をいただけ、是非方法を発表するよう勧められました。ありがたいことです。 ただ、僕の作品の多くがそうですが、発表しても道具を作るのが大変で、実現する人は1割は絶対にいないと思われます(^-^;

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2012年4月 3日 (火)

Snuff Box

Card under the Drink”と言う、典型的なバーマジックがあります。 

これは『お客さんの選んだトランプが、目の前に置いてあるグラスの下に、いつの間にか敷かれている』という驚きの強い、粋なもの。J.C.Wagnerの演技が有名ですが、Tom Mullicaのサインされた4枚が、何度も灰皿の下に敷かれて現れる演技は最高峰だと思います。

 Manuel Muertes Grandpas Cigar-BoxFlicking Fingers The Movie)という作品があり、これは、この手の奇術でもベストの一つだと思います。 すなわち、現象がゴージャスでわかりやすく、インパクトも強く、ほとんど準備が要らない。 DVDを観て、すぐにレパートリーに入れたくなりましたが、気に入らない部分もありました。そこを改良し、現在愛用しています。

Snuff 現象: 骨董品の『嗅ぎタバコ入れ』の箱を見せる。「この中には、見ると後味の悪いものが入っているので、今はお見せしません。」と言って、テーブルに置く。 トランプを1枚選んでもらい、サインしてもらい、デックに戻す。「広げると、あなたのカードだけ飛び出してきます。」と言ってスプレッドするが、何も起こらない。いつの間にか、先ほどの箱の下に、客のカードが敷かれている。 もう一度デックに入れて弾くと、再び箱の下に敷かれている。 もう1度やってみるが、今度は箱の下にはなく、箱を開けると4つ折りにされた客のカードが出てくる。

現象はManuel Muerteのものと同じですが、いくつかの改良点があります。 

まず、使っている箱が小さい。Manuelはかなり大きな缶を使っており、敷かれているカードが箱をどけないと見えない。その点私の方法では、箱からはるかにはみ出しているので、その分観客は自分が気付かなかったことにびっくりするようです。

カードと箱の大きさの関係で、カードをきっちり4つ折りにしてなければ収納できない。こっそりと一瞬で几帳面に折り曲げることは不可能なので、不可解に思える。

そして、(裏事情ですが)お客さんに箱を改めて貰うことができる。箱には全くタネはありません。 また、立った状態でTable Hopでも演じることができます。

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