2009年10月 4日 (日)

CULL・Monte

少し前に “I Hate David Copperfield Trick” (DVD:Miracle for Mortals:Killer Magic for the Rest of Us Vol.1 Geoff Willians)という奇術が話題になりました。 これを新しいものと思っている人もいるようですが、1985年のLouis Falanga's Lake Tahoe Card Magicの中のLarry Jenningsの作品コーナーで “The Close-Up Illusion” として紹介されているものとほとんど同じです。 さらに遡ると、1940年代に英国のAbracadabra誌にWhyley教授が “Elusive Lady” という作品を発表し、この原理で最初に明文化されたものと言われています。(ただし、これは原案らしからぬ複雑な手順で、もう1つ別の原理も組み合わせて使っています。)

なかなか面白く、僕好みの視覚的効果の高いものなので、しばらくレパートリーに入れていましたが、現象的に納得できない部分がありました。 しばらくして、記憶の片隅から、似た奇術を昔読んだ覚えが浮かび上がり、書架を数日探すと、見つかりました。 Bruce Cervon's  “Cervon Monte” 。 (実は前述のJenningsの作品の解説にCervon Monteの記載があるので、こちらが先です。)

原理は同じなのですが、さすがCervon! 非常に賢い構成により、原理の可能性を最大限引き出しています。早速練習しました。

それとは別に、Cervonを思い出す前に、この作品にちょっとした手を加えていました。それは、この手の奇術の弱点である「最後に手渡せない点」を、すりかえずに即座に手渡せるように改良したのです。

Cervon Monte の手順のままではその方法が使えないので、さらにハンドリングを変え、良さを残しつつ、手渡し可能な手順を組み立てたのが“CULL・Monte”です。 なかなか好評です。

現象 : 所謂 “Sandwich Effect” を演じてみせる。 「なぜこのようなことが出来るか説明しよう」といい、話をシンプルにするため、2枚のジョーカーと選ばれた別の1枚、計3枚で次のような現象を見せる。

①2枚のジョーカーの一番下に客のカードを置くが、いつの間にか真ん中に挟まれている。

②ファンの状態で、客のカードが真ん中にあることを表向けて見せ、広げたまま裏向きに戻し、真ん中のカードを抜き出すとジョーカーになっている。

③客のカードをボトムに差し込み、コーナーを持ったまま2枚の下で前後させると、抜き出していないのに真ん中に移動している。揃えると、さらにトップに上がって来ている。

④今度は客のカードを表向け、2枚に間に挟む。ファンの状態で裏向け、どちらから見ても確実に間に挟まれていることを確認してもらう。ファンの状態のまま表向けるがいつの間にかボトムにある。そのまま裏向けると、真ん中に戻っている。何度か繰り返す。

⑤そのままの状態で「さらに移動している途中過程を見せよう」と言う。 表向きの客のカードが、ボトムからジワジワ真ん中に上がっていく状態が見える(写真)。Cull_monte  真ん中に上がったら、トップのジョーカーをどけて、確かに真ん中にあることを示し、そのまま、3枚をお客さんに手渡す。

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2008年10月18日 (土)

『 アヒル 』

金澤CULLメンバーK君の披露宴2次会でマジックを披露する事になり、色々悩み、結局1つは 『 Harmonized Puzzle 』 という、披露宴の定番ネタをすることに。http://cullblog.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/harmonized_puzz.html

しかし、もう1つはK君、および列席のマジック関係者があまり見たことがなく、かつ楽しい奇術を、ということで 『 Card Picking Duck 』 をやることにしました。

Sa3a0003 これは、海外では定番コメディーマジックで、道具自体は日本でも有名なんですが、日本で実際に演じられているのを見たことがありません。 と言うのも、不思議さはあまりなく、主にこのおもちゃとの掛け合い漫才のようなものなんです。 で、海外で行われている台詞を使っても、それほど日本で受けないので、日本のお客さん用の台詞を作らなければならないのです。

いつか使えるかと思い購入しましたが、添付されていた解説書は、どう考えても、僕が使って笑いを取れるものではなく、何年も「お蔵入り」していました。

そして、披露宴の数週前に、これの存在を思い出し、可愛い道具だし、やってみたい奇術ではあるので、少々考えてみました。 すると、いきなり6,7個のジョークを思いついたのです。 

というわけで、自分の中で大いに盛り上がり、ついに実演に至りました。

結果、初演にしてはそこそこ受け、要所要所で笑いも頂け、大満足でしたヽ(´▽`)/

とは言え・・・ この奇術を使えるシチュエーションが滅多になく、次、いつ登場するのか・・・全く予定がありません・・・・(^-^;

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2008年9月10日 (水)

Colorful Ultimate Ambition

カードマジックの代表的な現象に 『アンビシャス・カード Ambitious Card』 というのがあります。この名前を知らなくても 「サインした1枚を中に入れても、いきなり一番上に上がってくる奇術」 と言えば、皆さんよくご存知でしょう。

これは、1つの作品名ではなく、現象の総称なので、マジシャン一人一人が別々な方法を持っていると言っても過言じゃありません。 
そんな中、米国のプロマジシャン、ダロー Daryl の アルティミット・アンビション Ultimate Ambition というすばらしい方法があります。 
デックをロープでグルグル巻きにし、その状態でサインされたお客さんの1枚を中ほどに差し込み、おまじないを掛けると、一番上から出てきます。
これ以上の不可能性を高めた方法は考えにくい、究極現象です。

昨年、私の所属する金澤CULLの例会で、皆でアイディアを出し合っているときに、M君が「客のカードだけ裏の色が違っても出来るのではないか」と言い出しました。 彼のアイディアは、瞬時にメンバーの心を捉えました。 その後、私のアイディアで作品は完成し、実際に演じていたのですが、色々な不都合が生じてきました。 今年の夏に、根本から原理を変更し、今までの難点を打破する方法を編み出しました。

一番最近創作した作品ですので、現時点で 『最も演じたい奇術』 です(笑)

= 現象 =

Colorful_ambition_catalogue 青裏のデックから1枚選んで、表にサインしてもらう。
そのカードを中に入れるが、何度も上がってくる。 途中でそのカードの裏が赤く変わる。 
赤裏になったカードでも上がってくる。 (裏の色が違うので、ひっくり返さなくても、上がってきたことが瞬時にわかるわけです。)

デックをロープでグルグル巻きにする。 お客さんのカードの裏面にもサインしてもらう。
表裏にサインされた色違いのカードを、ロープで巻かれたデックの中ほどに差し込む。
なんのカバーもせず、一瞬で一番上のカードが青から赤に変わる。 この時点で、サインも見えている。 すぐにロープの下から引っ張り出して改めてもらう。 そのまま(すりかえたりせず)、デックからロープをはずし、デックも改めてもらう。

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2008年4月22日 (火)

Link Board

元々、この奇術はPaul CurryがPhoenix誌 123、1947年(合本p.496)の彼のコラム“Curry Favors”の中で図入りで紹介している“Linked”に端を発します。 オールド・タイマーには知られたQuickTrickです。若いマニアには、“Dean Box”に使われている原理として有名かもしれません。

要するに「2本の紐がありえない状態でつながる」という現象。 Dean Boxは素晴らしい奇術で、是非やってみたいのですが、意外と嵩があり持ち歩くのが不便。 というわけで、同じ現象が箱ではなく板でも可能なことに気付き、その後変わったクライマックスを加えて出来上がったのがこの作品です。

Link_board_1現象 :                                                 穴が2つ空いた板があります。穴を通して不思議な現象が起こることを説明します。   まず両方の穴に二つ折りにした紐のループの部分を差し込みます。端は片方から出た状態のまま、ループ部分でつながります。                             今度は両端をお客さんに持っていてもらいますがやはりつながります。            1本だけ両方の穴に通し、ループ部分にお客さんが持ったリングがつながります。              それだけではなく、いつの間にかマジシャンの上着のボタンホールにも通っています。 「実は、紐にも変化が起こっている」と言い、穴から紐を引っ張るといつの間にか数m伸びてしまっています。 

少々『変わった味』のある奇術で、色々な奇術を見たことのある人に特に受けが良いようです。 

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2007年9月20日 (木)

Very Plastic Lady

Peter Kane's The Elongated Lady という有名なカードマジックがあります。 『2枚のカードの間に挟んだクイーンが伸びる奇術』です。 大変ユーモラスで、その上簡単なので多くのショップで売られています。

これにはいくつかのヴァリエーションがあります。 Don England’s The Gaffed to the Hilt !に掲載されている Racherbaumer & Kaufman's Plastic Lady もその一つ。 現象がずば抜けて面白い。 まず、原案同様クイーンが伸びます。続いて太ります(横幅が伸びる)。そして、最後に小さくなってしまいます。

不思議さよりも、楽しさが勝ったこの現象が好きでしたが、演じることはありませんでした。
今春、これを思い出し、自分好みに改案することを思いつき、着手。夏の終わりにほぼ完成に至りました。 

『知り合いに少々変わった特徴のある女性がいます。彼女は、双子の男友達といつも一緒にいました。たまに彼女を見かけると、えらく背が高く見えることがありますが、よく見るとそうでもありません。』 2枚に挟むと、徐々にクイーンが縦に伸び、引っ張り出すと元通りになっています。

『あるときは、随分太って見えたりもしますが、実際はそうでもありません。』 2枚に再度挟むと徐々に横幅が伸び、引っ張り出すと元に戻っています。

Very_plastic_lady01『あんまり、不思議な子なのでお友達になりました。ある日手を繋いでいると・・・意外と小さな女性だったので驚きました』 2枚に挟み、飛び出しているクイーンをお客さんにつまんでもらいます。別の2枚を取り除けると、お客さんの指に残ったクイーンはいつの間にか、小さくなっています。

既に、10回ほど演じてみましたが、かなり受けますし、みんな笑ってくれます。 というわけで、晴れてレパートリー入りしました。 今、演じていて一番楽しいのがこの作品です。

P.S. 引っ張り出すと元通りになる現象はKen Krenzelのアイディア。 客に持たれたままで小さくなるのはPaul Harris’ Bizarre Shrinkからのものです。

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2007年4月11日 (水)

Egg Bag with Multiple Climax

袋玉子 Egg Bagという古典的な奇術があります。 

現象 : シンプルな袋に、玉子を入れると、消えてなくなり、しっかり空であることを改めた後で、また玉子が出てくる。

今は演じられることが少なくなったのですが、なかなか味のある奇術で、私は愛用しています。
ただし、少し変わった演出とクライマックスを加えています。

『この袋はとてもシンプルな作りですが、ある壊れやすいものを安全に運べるように出来ています。実はそれを袋に入れると、見えなくなり、すぐに袋から飛び出して周りを衛星のように回りだすのです。だから、袋を叩いたって大丈夫・・・全然信じてませんね? では、お見せしましょう。』
お客様に手を入れて確かめてもらい、目で見て何もないことを改めてもらいます。 空中の“何か”をつかんで袋に投げ入れます。空の手を袋に入れると玉子が出てきます。本物の玉子であることを確かめてもらいます。

『袋に入れて、上から叩くと・・もうここにはありません。』
袋の表裏を改めますが玉子は消えています。

『折角ですのでお客様にやってみてもらいましょう。』
お客さんに袋の中を改めてもらい、袋を持って、空中の見えない玉子を投げ入れてもらいます。この間、マジシャンは袋に近付きません。 お客さんが自分で持っている袋に手を入れると、中から玉子が出てきて、とても驚きます。

Multiple_ending_1『なかなか便利な袋でしょう。ただし、まだ言っていなかったことがあります。実は、この袋は玉子1個用ではないのです。』
そう言って、空の手を袋に入れると、玉子が次々に出てきます。それを浅い籠に入れていきます。合計7,8個が出ます。

この奇術は、よく演じていて、受けは良いのですが、まだ改良の余地があります。
そう思い、いつも悩みながら、もう何年も演じ続けている、私の『永遠のテーマ』の1つです。

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2007年4月 5日 (木)

Ambitious & Homing Card Routine

有名なカード・マジックに『アンビシャス・カード』があります。

選んだ1枚をデックの中ほどに入れると、いつの間にか一番上に上がってくる・・という奇術。

カード奇術の多くが「選んだカードを当てる現象」なので、一風変わっていて、しかも大変わかりやすい現象のアンビシャス・カードは、非常に人気のある演目です。

私も色々な人のアイディアを導入し愛用していますが、少し変わった演出をとっています。

Ambitious_homing_card『カード・マジックで使うテクニックをご覧に入れましょう。』 1枚カードを選んでもらい、表にペンで“渦巻き”を書いてもらいます。 

『渦巻きがこんな風に書かれたカードは、多分世の中に3枚くらいしかないと思います(笑)』 

これをデックの中ほどに入れ、上から息を吹きかけると一番上から出てきます。これが何度か繰り返されます。 

デックを脇にどけ、3枚だけで同じ現象をみせます。 

お客さんのカードを折り曲げてデックに入れますが、突如一番上のカードが折れ曲がり、表を見ると渦巻きの書かれたカードです。 

更に、デックに差し込みますが、今度はそれだけ表向きで、しかも前方に半分ほど突き出た状態にします。このまま息を吹きかけると、徐々に上の方に移動していき、最後にトップにきます。

『折角、渦巻きを書いてもらったので、もう1つのテクニックをお見せします。』 デックに入れ、少し振ると、そのカードがズボンのポケットに移動します。もう一度デックに入れますが、再びポケットに移動します。

『カードにサインしてもらうと“もったいない”と言われることがあります。しかし、このペンで書くと、10分以内ならリサイクルできるのです。』 

渦巻きの書かれたカードを弾いて、指で渦巻きを引っ張ると、そのサインが剥がれて、普通のカードに戻ります。

Ambitious Card3枚で行う演出はDaryl。 クライマックスは二川滋夫氏のElevator move 2段目はFrancis Carlyles Homing Card。 そして、サインが剥がれてしまう演出はMichael Weberのものです。

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2007年1月16日 (火)

Silent Twilight

Paul Harrisという米国の有名なマジッククリエーターがいます。 僕たちが若かった頃、ニューウエーブの旗手として、カリスマ的アイドルでした。現在でも彼の作品群の影響は続いています。

彼の作品の中に『Twilight』という幻想的なコインマジックがあります。 現象は幻想的で、夢があるものですがいくつかの弱点があります。 まず、2,3人のお客さんにしか見せられないこと。そして、一般の人に現象がわかりにくいこと。

というわけで、少々わかりやすく変えて演じています。 ただし、1度に2,3人にしか見せられないことは変わりなく、従って、普通のショーでは行えません。 「仲良しの誕生日に、レストランで3,4人の誕生会をする」というような場合に呼んでいただいた時にお見せしています。

Silent_twilight1枚の鏡を出してきます。 鏡の前に1枚銀貨を置くと、鏡に映って2つあるように見えます。鏡をどけると実際に2枚の銀貨になっています。 コインの中央に鏡を立てると1枚に見えます。鏡をどけると1枚に戻っています。

銀貨の前に鏡を立て、その前に銅貨を置くと、2枚の銅貨に見えます。鏡をどけると2枚とも銅貨に変わっています。再び鏡を立てて、前のコインを銀貨に戻すと、もう1枚も銀貨になります。

鏡の前に銀貨2枚を置くと、鏡に映って4枚の銀貨があるように見えます。鏡をどけると、実際に4枚の銀貨が並んでいます。

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2007年1月15日 (月)

Bill in Walnut

色々な物体の中から、選ばれたカードやサインしたコインが出てくる奇術を総称して“Nest Trick”と呼びます。 一番有名なのは“Card in Lemon”でしょう。 お客さんの選んだカードが丸まって、レモンの中から出てくる。 古典的な奇術で、今でも大変人気があります。

不思議で楽しい奇術ですが「何ゆえレモンから出てくる必要があるのか?」と聞かれても、答えられるだけの演出を取っているものはほとんどありません。 もう一つの難点は、出てくるカードが濡れてベチャベチャになっていること。 ましてや、カードでなく、お客さんのお札を使って行えば、それは嫌がらせ・・・(笑)

しかし、こういったタイプの奇術はアピール度が高いので、私もいくつかレパートリーにしています。その中でも練りに練って作ったのがこの作品です。

Bill_in_walnut_02 殻入りの胡桃(クルミ)をたくさん出してきます。  「胡桃を殻から出すと、普通は中身が崩れてしまいますが、なるべく大きな塊で食べた方が美味しいのです。そこで、綺麗に取り出す方法を考え出しました。」 

お客さんから千円札を借り、ナンバーを控えてもらいます。クルミの殻を1つ自由に(ホントに自由に(笑))選んでもらいます。 

「お金を使うと、綺麗に出せるのです。」 殻をお客さんに握ってもらいます。お札を丸めてお客さんの手の上で転がすと、いつの間にかお札の玉がクルミの中身になっています。 殻を割ると、中に丸められた札が詰まっています。そして、広げるとナンバーも一致しています。 札はくしゃくしゃになるので、ある機械で新札に換えてお渡しします。

この奇術は私の参加している金澤CULLの発表会でも披露し、そのDVDに収載されています。 それから半年ほど経って、Mr.マリック師が実に良く似た奇術をテレビで演じており、DVDを見た人々から驚きの連絡をいただきました。 人間、同じようなことを考えるものです。

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Verbeck's Envelope

この奇術は「マジックの百科事典」の異名をとる“Tarbell Course in Magic ”Vol.2に掲載されているものでEugene Verbeckの作品らしいのですが、この本の解説としては異例に不備があり、とてもこのまま演じることが出来ない部分があるのです。

しかし、現象は興味深く、できれば演じてみたいと何年も思っていました。 その後、John Carneyが“The Book of Secrets”p.260で彼の方法を解説しているのを見つけました。

それに感化され、演じやすいように変えて、使っています。

Verbecks_envelope お客さんから500円玉を借りサインしてもらいます。

雑誌の1ページを破り取り、そのページの印刷をある程度覚えてもらいます。 その紙でサインされた500円を包み、おまじないを掛けます。紙を開くと、その紙で出来た封筒に変わっています。 封筒を開けると、中から更に封筒が。それを開くと更に小さな封筒が出てきます。当然、使われている紙は先ほどのページです。そして、小さな封筒からサインされた500円が出てきます。

続けざまに、別のページでコインを包みおまじないを掛けると、すぐさま封筒に変化します。勿論3重封筒です。中から出てきた500円のサインが、確かに先ほどしたものであることが確かめられます。

そして、封筒に変わった紙におまじないを掛けると、元の1枚の雑誌の紙に戻ります。

知識のある人はお分かりでしょうが、二度繰り返して、その都度サインされたコインが出てくるところが、頭を悩ませる部分です。

かなり、マニアックな奇術ですので、色々な奇術を見ている“通”のお客様用です。

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2007年1月13日 (土)

Aliens

Slydiniという『Close-Up Magicianの神様』とも言われていた人がいました。 彼の作品はどれもこれもすばらしいもので「彼の影響を受けていないマジシャンはいない」といっても過言ではないでしょう。

さて、スポンジボールという奇妙な道具が、マジックのスタンダードナンバーにあります。 有名なのでご覧になった方も多いのではないでしょうか? 赤いまん丸なボールです。 一般生活で使うことは決してない・・・(笑)

Slydiniのスポンジボールの奇術は、なかなか凝っていて、少々難しいのですが、観ていて楽しいものです。 私はこの手順が好きで、これに“変なストーリー”を付けて演じています。 ちなみに、以前東京のプロマジシャン・RYOTA師と一緒の舞台に立っていたとき、舞台の袖で僕の台詞を聞いていた彼の笑い声が舞台まで聞こえました。 勿論、一般のお客様も意外なくらいに大笑いします。 実は、私はそれほどおかしな話をしているつもりがないのですが・・・・

Img_1743 「今から、あるものをチラッと見せますので、何か当ててください」 テーブルの手前を何かが飛び上がります。「わかりましたか?よく見えなかった? 今の飛行した物をはっきり確認できませんでしたね。未確認飛行物体です。こういうものを“UFO”というのです。UFO=宇宙人の空飛ぶ円盤ではありません。 では、お見せしましょう。なんだかわかりますか? がまぐちの口金です・・・いや、本当は“宇宙人の乗り物”です。」 

口金をあけて中から1個のスポンジボール・・いや、宇宙人を取り出します。 「これは宇宙人のパーさんです。おや?もう1人います。これはピーさん。ちゃんと敬意を表してさん付けしてください。」 パーさんをお客さんに握ってもらいます。 「宇宙人は地球にはまだない移動方式をとります。」 マジシャンの握ったピーさんが消えて、お客さんの手から2人が出てきます。 

口金・・いや宇宙船からもう1人出します。彼もお客さんの手に見えない飛行をします。

さらにもう1人が飛行します。

さて・・・ 「では、この2人を握っていてください。 実はオスとメスがいますので、つがいで握ると大変なことに・・・ あっ!間違えました。手を開いてください!」 お客さんが手を開くと、小さなボールが数十個あふれ出してきます。

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Losing Hearts

欧米のマジシャンの演技に対して、日本人の目から見て『雑だなぁ』と感じることが時々あります。 

Josyua Jayという若い有能なマジシャンの作品に『選んだものと違うカードのピップ(ハートやクラブといったマークのことです)が取れて、選んだカードに変化する』というものがあります。 何人かが同じ演出の奇術を発表しているのですが、なぜか、取れるピップの数が滅茶苦茶なのです。 例えばハートの10が5に変化するなら、ピップは5枚取らなきゃ辻褄が合わない。 ところが、彼らの演技では、適当な枚数がバラバラっと床に落ちて「ハイ!変わりました、当たりました!」といった感じなのです。

というわけで、細かいことが気になる日本人の私は、キッチリピップの数の辻褄が合う手順で演じています。 しかし、そのために方法は全く違ったものとなりました。

Img_1738 お客さんに1枚のトランプを選んでもらいます。 例えばハートの2だったとします。 ジョーカーを見せて、それを一なでするとハートの8になります。当たっていません。 そこで、これを裏向きにして弾くと、テーブルの上にハートのマークが『6枚』落ちます。 8-6=2 カードを表向けるとハートの2に変わっています。 剥がれ落ちたハートのマークを名刺と共に袋に詰めてプレゼントします。

これも、可愛い演出で女性客に人気があります。

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2007年1月12日 (金)

Gradually Vanish

この奇術も、大学時代に考えたものなので、既に20年程経っています。 

現象は、これまた変わっています。

「1枚のコインを消すマジックは、皆さんよくご覧になったことがあると思います。しかし、大抵はあっという間に消えてしまいます。これから、徐々に消える過程をご覧に入れましょう。」と言い、コインをなでると、少々色が消えます。更になでると、色がなくなり透明に。そして、消えてしまいます。

Img_1754 結局のところ、あっという間に終わる奇術なので(笑)、何か一つ軽い奇術を披露するときに打ってつけのペット・トリックです。

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Stamp Coin

これは、今から20年程前、大学時代に考えた作品です。

とても変わった現象で、観た人の心に強く残るようです。 その後、数年して、世界的なコイン奇術家 David Rothが似たような奇術を発表しましたが、方法は全く別でした。

1枚のメモ用紙に、コインの刻印がされたスタンプで、ハンコを押します。 メモの紙に確かにコイン型が押されいます。 紙におまじないを掛けると、本物のコインとなり、押してあったハンコは消えてなくなっています。Stump_coin_revised_01

単純な現象ですが、コインマジックの導入には、ちょっと変わった味があり、長年気に入っている作品です。

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Best Dum Trick

Andrew Dakota's  Best Dum Trick”は私の加入しているIBMという団体の機関紙Linking Ring1997-8 originality contest winner$100を獲得したものです。

一読“これは凄い!!”と思いました。 そこで、もう少し実用的な方法に変え、愛用しています。

なお、IBM大阪リングの発表会でも、これを演じ、日本を代表する奇術研究家・石田隆信氏のネットコラム 

    《 http://www.frenchdrop.com/menu/column/25_dental_dam.html 》  

でも取上げて頂きました。

Best_dam_trick_02_1 日本の硬貨の中から1種類選んでもらいます。 透明なジョッキの口に、薄いゴムシートを太い輪ゴムで止めた“太鼓”のようなものを出してきます。 このシート上に選ばれたコインをのせます。 これに手を触れずにおまじないを掛けると、コインは徐々に立ち上がり、ひとりでにシートの中に沈みこんでいきます。 最後には、ジョッキの中に落ち、この状態ですぐに全ての道具をお客さんに手渡し、改めてもらいます。

あまりの不思議さに、お客さんの多くは笑い出します。 とても好きな奇術の一つです。

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Vernon Dice Plus

“Dai Vernon”という世界中のマジシャンから『教授』と呼ばれていた人がいます。

彼の作品にサイコロを使った有名な奇術があり、世界中のマジシャンに愛用されています。 非常に完成度が高く、面白い現象が立て続けに起こり、最後にパンチの効いたクライマックスもあり、もうそれ以上加えも引きもできないものなのですが、大胆にも私は更に『落ち』をつけています。

サイコロ2つを振り『ぞろ目』を出そうとしますが、うまくいきません。 そこで、1個減らして1つだけ振ると2個に増えます。 「実はもう1個使っている」と説明し2つ振ると3つに増えます。 1個減らしますが、やはり3つに戻る。 2つ握って手から出すと3つに戻っていますが、最後の1つは『極小サイコロ』に縮小。 再びこの3つを握って、手から出すと最後の1つは『特大サイコロ』に! 『貴重なものなので、なくならないように箱にしまいます』といって、箱に入れますが、特大が大き過ぎて入らない。 そこでこれをテーブルに叩きつけるとペチャンコになって、無事箱にしまって、奇術を終えることが出来ます。

この『ペチャンコになる部分』が追加部分です。 『ペチャンコクライマックス』を導入している人はいると思いますが、この奇術に使われる、美しい透明なサイコロをその材質のままペチャンコにするのは、ある理由で難しいのです。 

これはクライマックスというより、あくまで『付け足しのギャグ』として行っているので、元の名作をキズ付けず、笑いだけをプラスできていると思います。

この奇術も、リクエストの掛かることが多いものです。

Vernon_dice_plus

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2007年1月10日 (水)

Beads Ceremony

主に主婦の間で“ビーズ細工”が流行しています。 というわけで、私の家にもたくさんのビーズがあったので、これを使ったマジックを考えました。

空の封筒にビーズを注ぎ込みます。 元々、ビーズはジプシーたちの間のおまじないとして進化してものであることを話します。 封筒の中に『恋の成就』をお願いしつつ火の付いたマッチを差し込みます。すると、炎が燃え上がり、ビーズを出してみると、ビーズで出来た指輪となって出てきます。

Beads_ceremony05

とても、可愛いマジックで、女性の受けが良いようです。

また、これも専門誌『Toy Box』に掲載されています。

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E-Z Bizarre Twist

Paul Harris' Bizarre Twistという、視覚効果抜群のカードマジックがあります。

名作として、よく知られている奇術ですが、原案で使われる技法に納得いかないのか、マジシャンによって、方法が微妙に違います。

そんな中、わたしも特殊な方法を使っています。この方法は、色々な奇術を見ている専門家ほど驚かれる傾向があり、仲間内の名刺代わりに使っています。ちなみに、Tarbell Courseの翻訳でも有名な加藤英夫氏に見てもらったときも「今度出す本に載せたいので連絡先教えてくれ。」と言われました(笑)

勿論、一般のお客様にも受けが良いものです。

Twist

2枚の字札と1枚の絵札を抜き出します。 裏向きの2枚の字札の間に、絵札が直交するように差し込みます。少し振ると、はさまれたまま、絵札だけが表向きます。 もう一度同じことを繰り返して見せます。 3回目に全く同じようにしますが、今度は絵札は表返らず、裏の色が一瞬で変わってしまいます。

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Ancient Cinese Coin Mystery

なぜかカードマジックの方がコインマジックよりも難しいと思われているようですが、実際はコインの方が色々な意味で難しいと思います。

しかし、現象がシンプルで、視覚に訴えるものが多いので、個人的にはとても好きです。

“Bobo's New Modern Coin Magic” という、コインマジックのバイブルと呼ばれている本があります。 この中にSilent Mora's Chinese Money Trickという面白そうな奇術が載っています。しかし、誰かが演じているのを見たことがありません。 それは、道具がかなり特殊であり、マジックショップなどには売っていないからです。

というわけで、これに取り組みました。しかし、原案は『力技』とも思える大胆な方法で、ちょっとやる気が起こりませんでした。 そこで、色々なアイディアを加え、演じやすくしたのがこの作品です。

Ancient_chinese_coin_trick_02空の手に中国の古い丸いコインが現れます。 消えたり出たりして、途中で柔らかくなってしまいます。 そのまま伸ばすと楕円形のコインになります。 再び柔らかくしてあちこち伸ばすと、『布貨』という人の形のようなコインになってしまいます。 そして、最後は手に隠れないほど大きなコインとなります。

この作品は、専門誌『Toy Box』にも掲載されました。

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2007年1月 9日 (火)

Sewn in Kanazawa

2001年に米国の雑誌“Genii”を読んでいると“Alain Iannones Sewn in Rome”という、面白そうな奇術が解説されていました。

カードマジックに『サインされたカードが封をされた封筒の中に飛行する』という有名な現象があります。 しかし、これは余りに有名で、誰もがレパートリーとしているので、天邪鬼な私は、あまり演じる気がしないのです。 ところが、この奇術は基本的には同じ現象ですが、全く雰囲気も面白みも違っていました。

というわけで、自分がやりやすい方法、演出に変えて、よく披露しています。 シンプルながら強烈な現象で、長い間覚えていてもらえるようです。

カードを1枚選んでもらい、表にサインしてもらいます。 お客さんに切ってもらい、おまじないを掛けると、そのカードだけが消えてなくなります。 さて、ポケットから小さなケースを取り出し「この中に入っている」と言い、開けると中は空です。

「張り切っておまじないを掛けたので、違うところに飛んで行ったようです。」と言い、あちこちのポケットを探りますがありません。 最後に上着を開くと、なんと内側にそのカードが糸で縫いつけられているのです!Img_1063

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Marshmallows

古典的な奇術に『Cups & Balls』というのがあります。 3つのカップと3つの小さな玉を使って、移動したり、カップを貫通したり・・・

有名な奇術なので、どこかで見たことがある方も多いのではないでしょうか?

ところで、僕はこの奇術があまり好きではありません。 というのは、カップの数とボールの数が多いので、一体どこに何個あるのか、途中で追えなくなるのです。

そこで、カップを1つだけに減らし、玉の代わりにマシュマロを使ったユーモラスな手順を作りました。 現象も強烈で、クライマックスに愛用しているペット・トリックの一つです。

『ポケットの中にはビスケットが一つ。ポケットを叩くとビスケットが二つ』という童謡があります。しかし、あれは嘘なのです。本当に魔法が掛かりやすいのは『マシュマロ』です。 そう言って、空のカフェオレ・カップにマシュマロを1ついれ、添付のストローでおまじないを掛けると2つに増えます。 何度も繰り返します。

途中でおまじないを掛けないでやってみても、なぜか2つに増えます。 そこで、増えたものを食べちゃうのですが、やはり何度も増え、たくさん食べ続けます。

1つ入れるから増えることに気付き、何も入れないでカップにおまじないを掛けると・・・カップいっぱいのマフィンが現れます。

今度はカップに何度もおまじないを掛けます。 すると、小さなマシュマロが山のように出てきます。

最後におまじないを掛けると、今まで使っていたカップの口が閉じられ

ています。 口を破るとカップいっぱいのカフェオレが現れます。

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2006年12月18日 (月)

Marking

荒井晋一氏のAffections 1に“マークを付けろ!”が解説されています。 これは数枚のカードの表裏を改めた後に、裏面に今まで書かれていなかったマークが次々に現れる、とても楽しいマジックで、学生時代から愛用していました。

ただ、マジシャンは同じ奇術をやり続けるとどうしても飽きてきて、手を加えたくなる習性があります。そして、僕の好きなタイプのストーリーを追加したのがこの作品です。

Img_1560『ギャンブラーが使う秘密のカードをお見せしよう』と言い、5枚のカードを裏表見せます。特別、変わったところは見当たりません。 『実は裏から見て、何のカードわかるよう秘密のマークが書いてあったのですが、そのことを先に説明してなかったので、一般人のあなた方は気付かなかったでしょう』と言い、1枚の裏を見せると、隅の方に×印が書かれています。

『実際、こんなものが書かれているなどとは誰も思わないので、多少大きく書いてあっても、ほとんど気付かれません』 次のカードを裏向けると、大きく×が書かれています。

『多少たくさん書いてあっても・・・』 次のカードは裏一面にたくさんの×が書き込まれています。

『しかし、×印だけでは判別しにくいので、名前を書いておく方法もあります』 次のカードには堂々と“ハートの2”と書かれています。

『しかし、年をとってくると、これですらわかりにくくなるので、点字方式をとっています』最後のカードを裏向けると、裏面にピラミッド型の突起物が貼り付いています!

『ただし、このカードを使うと分厚くなるので嵩張って困る・・・と御思いでしょうが、意外と薄いところに片付けられます。』 硬い突起物が飛び出していたはずなのに、5枚は薄いケースに難なく入ってしまいます。

この作品は、不思議でもありますが、ジョークが効いており、ストーリーがドンドンナンセンスな方向に展開するので、お客さんはかなり笑います。 お客さんの至近距離でも、数十名のお客さんにも見せることができるので、とても利用頻度の高い『ペット・トリック』です。

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2006年12月 4日 (月)

Harmonized Puzzle

数年前に『パズル』というマジックが流行し、TVでも数回演じられました。

アクリルの透明箱にパズルのピースがたくさん入っています。 お客さんにこの中の1枚を自由に選んでもらいます。 舞台の上に1片を残して完成間近のパズルが立ててあります。お客さんの選んだ1片が、まさにこの部分なのです。

とても不思議で、雰囲気のあるマジックです。 しかし、現象があまりにシンプルで『えっ?これだけ?』と思った記憶があります。

私は、クロース・アップ・マジックが専門ですが、披露宴などで演じることも多く、そのような場合、前で全てのお客さんに見える奇術も必要となります。そこで使えるように考えたのがこれです。Harmonized_puzzle

新郎およびその他の2人の男性にパズルのピースを選んでもらいます。 舞台のパズルは花嫁をイメージした女性の絵ですが、胸の部分が欠けています。彼女の心に空いた隙間です。彼女の心の隙間を埋めてくれるのは、3人のうち誰でしょう? 新郎以外の2人のピースは全く違う場所です。 新郎に選ばれたピースこそ、その部分に一致します。新郎は新婦の悩みを理解しているということです。 しかし、理解しただけでは心の隙間は埋められません。 そして、そのピースを欠けた部分に押し当てると・・・なんと、ピースは絵と同化し、1枚の絵になってしまいます。 

この作品は、まさに披露宴に打ってつけのストーリーであり、現象もクライマックスがあり、人気があります。 私にとってなくてはならない奇術です。

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Visual Surprise Stab

Richard Himber’s Surprise Stab というネオクラシックとも言える有名なカードマジックがあります。

これは・・・お客さんに1枚選んでもらいデックに返す。ケースにしまい、その中に剃刀の刃を入れる。少し振って中身を出すとカードが細かな紙片に切れており、選んだカードだけが無事・・・というもの。

とても楽しくわかりやすい現象で、人気があります。また、Scotty York、Michael AmmarなどのVariationも発表されています。

今から20年程前にこの奇術を見た僕は、ケースの中でどんなことが起こっているのか見てみたい、と素直に思いました。

そして、考え付いたのがこの奇術です。 要するに、今までケースの中に入れてバラバラになっていた現象を、目の前で起こそうというわけです。

Cimg17541枚選んでもらい、戻してシャッフルしてもらいます。ケースの上にデックを置き、その上に剃刀の刃を置いて、おまじないを掛けると剃刀はデックの中に沈み込んで行きます。更におまじないを掛けると、突如デックは細切れとなり崩れてしまいます。そして、その中に1枚だけ無事なカードがあり、これが選ばれたカードです。

かなり強烈な現象なので、お客さんが少人数のショーのクライマックスなどに、重宝する作品で、印象に残るのか、後日リクエストされることもあります。これも、大変愛着のある奇術です。

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2006年11月28日 (火)

Mickey Puncture !

このマジックは、私が考えた中でも最も頻繁に使用し、思い入れの深いものです。

1987年頃にAlex Elmsley’s Puncture !Buruce Cervon’s Puncture !という奇術に感化を受け、創作し、その後、Michael Ammarのアイディアなども導入し、現在の形になりました。

現象は・・・・

名刺入れから名刺の束を取り出し、手の上に置きます。

おまじないを掛けると、束が奇妙な動きをして1枚だけ飛び出します。

その1枚には丸いステッカーが貼ってあり、その中央に名刺ごと穴が空いています。

お客さんに小さな魔法の棒を渡し、ステッカーに向かっておまじないを掛けてもらい、ステッカーを指で押さえて動かすと、なんと、ステッカーも穴も移動します。色々な場所へ移動させた後、最終的に全然別の位置まで行った時点で、そのまま名刺をお客さんに手渡します。

そして、袋に入れて、魔法の棒を添えてプレゼントします。

Mickey_puncture_1

『穴が動く』という現象は、10年ほど前に世界的なブームとなり、色々な方法が開発されました。僕も好きなので、色々と勉強しましたが、結局以前から使っている、この奇術に戻ってきます。 というのは、この作品の特徴「穴が動いた直後に、すり替えずに、お客さんにプレゼントできる」点が、他の作品と一線を画しているからです。この部分は強烈です。

大変チャーミングで受ける奇術ですが、唯一欠点があります。それは、この奇術をお見せすると、いつまでも名刺が気になるのか、プレゼントされたお客さんは、これを触り続けていて、次のマジックを見てくれないのです(涙)

追記 : 題名のMickeyは、 穴をミッキーマウス型にしていたからです。ところが、10年も使うとそのパンチの刃が切れなくなり、現在は写真のごとく『4つ葉のクローバー』になりました。

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